ねこちゃんのバランス感覚2

ねこちゃんのバランス感覚2

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ねこちゃんが得意とすることのひとつにバランス感
 覚がありますが、ときどき落ちないか不安になる
ほど足場の悪い場所にいることがあります。

狭いとこや高いアンバランスな場所が好きです。

ねこちゃんの落下と着地

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欧米には「猫には9つの命がある」(Cat has nine
 lives.)という伝承があります。

これはどんなに高いところから落ちてもなかなか死
 なないねこちゃんの身体能力を元にして生まれた
と考えられる俗信です。

しかしすべてのねこちゃんにそうした特殊能力があ
 るわけではなく、相当高いところから落下したり
打ち所が悪ければ、当然それなりの怪我を負うこと
もあります。

ねこちゃんの落下と高層症候群

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高層症候群」とは、2階(7~9メートル)よりも高
 い場所から落下したねこちゃんが被(こうむ)る
怪我のことです。

代表的な怪我としては、下顎骨折、歯牙破損、腱や
 靭帯の断裂、肺を始めとする内臓の損傷などが挙
げられます。

ねこちゃんを安易にベランダに出すのは厳禁 1987
 年、5ヶ月間に「高層症候群」として診察された
132頭の猫を対象とした調査では、「平均年齢は2.
7歳」、「63%は気胸」(肺に穴が開く)、「55
%は異常な呼吸」、「57%は顔面の損傷」、「17
%は手足の骨折」、「17%は低体温」、「17%は
歯牙破損」を被ったと報告されています。

さらに1998~2001年の4年間、同じく「高層症候
 群」として診察された119頭の猫を対象とした調
査では、「59.6%は1歳未満」、「落下時の平均的
高さは4階」、「暖かい季節に多い」、「46.2%は
手足の骨折」、「20%は気胸」、「13.4%は肺挫
傷」だったと報告されています。

つまり、「9つの魂をもつ」猫といえども、高いと
ころから落ちれば無傷では済まないということです。

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こうした「高層症候群」に代表される怪我は、飼い
 主の配慮によって100%防ぐことができます。

マンションなど高い場所に暮らしている人は、以下
 に述べるような注意事項を厳守するようにしまし
ょう。

高層症候群・予防策

猫の身体能力を過信しない

赤ん坊や犬用の柵は猫には無意味

猫をベランダに出さない

窓を開けっぱなしにしない

窓には必ず網戸を付ける

ねこちゃんは日向が好きですが、ベランダの縁で日
 向ぼっこをさせるの厳禁
です。

鳥やトンボに気を取られ、自分がいる場所を忘れて
 ダイブしてしまうかもしれません。

万が一落下して致命傷を負ってしまうと、飼い主は
 自責の念からひどいペットロス症候群にかかって
しまうこともあります。

ですからねこちゃんを安易に外に出すのではなく、
 室内の日当たりのよい場所にふかふかのベッドや
クッションなどを置くようにしましょう。

ねこちゃんの落下とターミナルベロシティ

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3~4階から落下して上記した「高層症候群」に陥っ
 てしまうねこちゃんがいる一方、5階以上のかな
り高いマンションや木から落下しても生きているね
こちゃんの話をよく聞きます。

落下しても生き延びたねこちゃんの記録としては、
「18階から硬い地面へ落ちて生還」、「20階から低
木の植え込みへ落ちて生還」、「28階から天蓋へ落
ちて生還」といったものが有名です。

こうした奇跡的な話の裏にあるのは、「ターミナル
 ベロシティ」というメカニズムだと考えられます。
 
ターミナルベロシティ(Terminal Velocity, 終
 端速度)とは、地球の重力に任せて高い場所から
落下した場合、最初はぐんぐんと落下速度が増して
いくものの、ある一定の速度に達すると加速が止ま
り、しまいには一定速度で安定するという現象のこ
とです。

発生メカニズムは、落下速度が速くなればなるほど
 物体にかかる空気抵抗が増し、ある速度でお互い
が折り合ってバランスが保たれるというものです。

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めこちゃんのターミナルベロシティは、人間の時速
 200~210キロに比べて小さく、時速64~100キ
ロ程度と推定されています(Whitney, 1987)。

数値を変動させるのは、ねこちゃんの体重や落下す
るときの姿勢などです。

この値から逆算すると、高さ18メートルから落下し
 て生き延びられるなら、高さ1,000メートルから
落下しても10,000メートルから落下しても生き延び
るということになります。
 
もし、ねこちゃんが自分の手足の付け根にある皮膚
 の遊びを思い切り広げ、ちょうど人間の「ウイン
グスーツ」やムササビの「飛膜」のようにしてター
ミナルベロシティを最小限に抑えるテクニックを覚
えれば、どんなに高いところから落ちても比較的軽
症で済むかもしれません。

「18階から硬い地面へ落ちて生還したねこちゃん」
 や、「20階から低木の植え込みへ落ちて生還した
ねこちゃん」は、おそらく本能的にこのムササビテ
クニックを用いたのでしょう。

高い木から落下するねこちゃん

以下でご紹介するのは、木のとても高い場所から落
下してしまうねこちゃsんの動画です。

木の枝がクッションになったことと、空中で両手両
足を広げてムササビのように空気抵抗を増加させた
ことにより、猫は無傷で走り去ります。

【ねこちゃんの動画】 
 ↓  ↓  ↓
■高い木から落下するねこちゃん

ねこちゃんの乗り物酔い

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一般的に、犬と比較すると猫は乗り物酔いしにくい
といわれていますが、全く乗り物酔いしないわけで
はありません。

ねこちゃんが乗り物酔いしたときの症状は以下です

ねこちゃんが乗り物酔いしたときの症状

しきりにあくびをする

よだれをたらす

そわそわと落ち着きなく動く

便意を催す

嘔吐する

心細げに鳴く

ねこちゃんを車などに乗せる際は、乗る6時間くら
 い前には食事を済ませておきます。

これは嘔吐で車内を汚さないためです。

また、ペット用の酔い止め薬を動物病院で処方し
 てもらうとよいでしょう。
 
乗り物酔いを軽減する方法としては、走行中は窓
 を少し開けて自然の風を入れて、車内の通風を
よくします。

また、1時間に一度くらいの休憩を取ってあげる
 とよいでしょう。

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